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17
2003

Just Like A Baby

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久しぶりに娘。が夢に出てきた。
圭織だった。

圭織には男が居た。
でも、僕にはそれがショックでは無かった。

そこはゲームセンターだった。
僕は、浮かれて圭織に一緒にプリクラを
撮ってくれ、と頼んだ。

夢の中だというのに、僕はそこで、やけに
あっさりと圭織と別れた。僕は満足だった。

帰り道、道ばたに捨て去られた自転車のかごの
中に、パワーブックの12インチがあった。
それは随分と汚れていたが、僕はそれを開いて
みた。液晶の部分が完全に欠落し、どう見ても
使えそうな代物では無かった。

しかし、僕はそれを持って帰った。
さっきも同じように、パワーブックを拾ったこと
を思い出したのだ。欠けた部分を埋め合えば、
なんとかなるかも知れない…。



帰ると、そこには懐かしい幼なじみの顔があった。
僕らは同じように懐かしい、ファミリー・コンピュ
ータで、名前の分からないドッジ・ボールのような
野球のような、妙なスポーツ・ゲームに興じた。

幼なじみの家のファミコンは、ABボタンがゴムの
モデルで、とても押しにくかった。僕は当時、
それを羨ましいような、羨ましくないような気持ち
で見ていたものだった。

ゲーム内でちょっとしたいざこざが起こり、幼なじ
みと口論になった。途端に険悪な空気が僕らを包み、
僕はその怒りを全て吐きだしてしまいたいと思って
いた。その幼なじみが殴りかかってくれば良い、と
思っていた。

しかし、結局幼なじみは、休戦を申し入れてきた。
全面的にやる気だった僕は、ばつが悪く、寝ている
振りをした。

ドアが開いた。
「ケーキ買ってきたわよ」
幼なじみの家のおばさんが、帰ってきたようだ。

確かに、甘い匂いがした。



僕は、チョコレート・ケーキを頬張った。
身体の中に染みこんでいく、甘い、甘い感覚。
もう、何もかもがどうでも良くなってしまう、とろけ
るような感覚。僕は加護ちゃんのことを思いだした。
加護ちゃん…。

チョコレートの甘みはいつまでも口の中に溶け、広が
り続け、僕の意識は次第にそれに流されていった。

どっちが上だか、どっちが下だか、わからない。
軽い目眩もする。スライの「暴動」が聴こえるような
気がする。前も後ろも何も見えないけど、とても気持ちが良い。
その内、僕は何もかもがどうでも良くなった。

……どうでも良い?
僕は、加護ちゃんのこともどうでも良いのかなぁ?
良くなったのかなぁ……?





…ああ、どうでも良いのかも知れない。
どうでも良くないのかも知れない。身体が痺れてきた。
何も考えられない。ああ、こんな状態を見たら、加護ちゃん
はきっと俺を嫌うだろうな…。でも、もう手遅れだ。
もしかすると、俺はこのまま死んでしまうかも知れないし、
その先に何があるのかも分からない。でも、怖くないし、酷く眠い。

ああ、今まりっぺはどうしてるかなぁ…。

無意味な思考のループの果てに浮かんだのは、そんなことだった。
僕の意識は、途切れた。