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21
2001

Tide

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起きたら夜の7時だった。・・・やれやれ。


僕は車に乗っている。運転手と助手席には僕の知らない人が、
後部座席には僕とSくんと紗耶香が。僕らは友達で、仲良く話している。
僕は紗耶香をモノにしたくて、もう考えつく限りの言葉を尽くす。
でも紗耶香は、ひらりひらりと、華麗にそれをかわす。あの素敵な微笑を浮かべながら。
どうやら紗耶香はSくんが好きなようだ。二人の視線と会話を見ていると、嫌でもそれがわかる。
僕はゆっくりと、絶望の沼に沈んでいく。

車から降りると、Sくんが僕の方に寄ってくる。Sくんは小さい銀の包み紙を僕に渡す。
「それ、紗耶香が噛んでたガムだよ」

僕は一瞬その意味がよく分からなかったが、なにしろ絶望していたので包み紙を開いてガムを頬張る。
2~3枚一緒に噛んだと思われるガムは味がまだ少し残っている。Sくんは僕に同情しているのだろうか。
その情けなさを僕はガムと共に噛みしめた。
僕はそのガムを噛みながら、紗耶香と並んで歩く。紗耶香はまた新しいガムを噛んでいる。
僕は核ミサイルに投石機で対抗するような気持ちで、紗耶香を口説き続けた。

知らない間に、僕が少年時代を過ごした街に来ていた。信号を渡り、交差点の肉屋の前を通り過ぎると僕は言った。
「市井ちゃん。市井ちゃんのことが俺、好きなんだよ」「・・・・たら・・・てよ・・」
彼女の言葉が聴き取れなかった。それは車の騒音のせいなのか、何なのか僕にはよく分からなかった。
しかし彼女はいつものあの素敵な微笑を浮かべていた。幾分それは、僕を傷つけないようにするためのものにも見えた。
僕らはそのまま歩いた。

「・・・じゃあ、車でみんなどこかに連れて行ってよ」紗耶香は言った。
「俺、免許ねえんだよなぁ・・・」僕は言った。「リヤカーでもいい?」つまらねえ冗談。



はぁ・・・・なんで紗耶香が出てくる夢はいつもこんなのばっかりなんだ?






紗耶香は今何をしているのだろう。ろくでもない男に騙されてはいないだろうか。
紗耶香には「トロピカリア」のジャケみたいな民族衣装が似合いそうなのに。
あのヒップな空気をたっぷりと吸い込んだ紗耶香が見たいのに。

・・しかし大の男が紗耶香紗耶香と連呼するのが段々と恥ずかしくなってきた。なにか新しい呼称は無いものだろうか。