I Want You

二番目の妻、ジャニス・ハンターはアンナとは対照的で
化粧っ気もなく服装も地味だったが、
マーヴィンが彼女の美しさと内面的な奥深さに惹かれたことは一目瞭然だった。
1973年、ジャニスが母親に連れられてマーヴィンがいるスタジオに遊びに来た時、
二人は互いに一目惚れをして恋に落ちたらしい。
当時ジャニスは16歳でマーヴィンは33歳。
http://homepage3.nifty.com/cross-may/impre43.htm
この言葉を裏付けるように、ジャニスは、全裸でスタジオを歩き回り、1日最低3回のセックスをマービンと交わしていた。その喘ぎ声、悶える声に恍惚になる事を、どんなに彼女にクリニングスをしたいか‥を世の中に堂々と歌い上げるマービンに、若いジャニスは恥ずかしいながらも、深く酔いしれた。もちろん、一緒にドラッグにも深く溺れ、人間の欲望の全てを、このスタジオでマービンと分かち合った、と言っていい。学校も中退し、生活の全てがマービンと、セックスと、ドラッグだけになってしまったジャニスだった
http://marvingaye.exblog.jp/3622230/
申し訳ないことに、僕はずっとこのエピソードを見ながら、このアルバムを繰り返し聴きなが
ら、舞美さんとセックスすることを考えていた。マーヴィンの切なすぎるヴォーカルの前なら
そんな背徳的な行為も許されるような気がして、僕はずっと悲しい妄想に浸っていた。
そして、握手をした。
握手をする時は、自動装置が働いて頭の中が真っ白になる。
舞美さんの善意に満ちた笑顔。違うんだ舞美さん、僕はそんな無難なことを言いたい訳
じゃないんだ。僕はついさっきまで君とセックスすることばかり考えていたんだ。だから
僕は、僕の友達からも君からも嫌われても仕方がない。
僕は思うんだけど、全ては時間差じゃないかと思うんだ。
君のことをもっと早く知って、もっと身近に君が居たならもっと話は早く終わっていたかも
知れない。でも、僕はとても長い時間を君と一緒に過ごしてしまっている。僕の妄想の中
で、君との時間を、とても長く。
家に帰って、ずっとアルバムをリピートする。
本当はこういうことを言うべきではないのかも知れないけど、僕はもう自分が抑えきれない。