血
やっぱり舞美さんは特別な人だ。
僕は今までこんな気持ちになることはなかった。
そして僕はそのつかみどころのない感情をどう扱えばいいのか分からず
混乱し続けている。現場に行けば僕は反応厨にならざるを得ず、握手では
舞美さんに多くを求めても無駄なことは分かっている。結局僕はどこにも
行けない。でも、僕は舞美さんから逃れられない。
僕の妄想は舞美さんに殆ど通用しない。
舞美さんとの恋人妄想だけがなぜか全く浮かんでこない。
それでも僕は強く、激しく舞美さんのことを求めている。自分がどうすべき
なのか全く分からない。毎日が苦しい。
本当はこういう気持ちを手紙に書いて伝えたいが、ただの気持ち悪い手紙に
しかならないので当たり障りのない内容にしている。
我慢して、感情が収まるのを待つしか術はない。
しかしその感情は日に日に大きくなっていく。僕はどうなってしまうんだろう。
□
と言った文を「梅さんの勘違い」に書き殴った。
その次の夜に、舞美さんのことがもっと好きになった。
これ以上好きになりたくない。結ばれることはないのが分かっているのだから、
もう好きになりたくない。握手の前に心をかき乱されたくない。
キッズFCツアーが懐かしい。
誰もキッズのことなんて気にかけなかった。でも僕はあの日からキッズが全て
になった。
□
とある話を聞いた。
僕はその生々しさを目の前に見た時、全てを受け止められるのだろうか。
アイズレーの"Between The Sheets"がかかっていて、僕は隣に舞美さんを想像する。
こんなに好きなのに、握手しても何も言えない。CDも届かない。
ねえ舞美さん。舞美さんがもし自分の名前で検索をするとして。
そしてこの日記が引っかかって、"Between The Sheets"が流れて。
そしたら舞美さんはどう思うのかな。
きっと舞美さんはその素早さで消してしまうだろう。
僕の想い出も何もかも。
- Between the Sheets
- アーチスト: The Isley Brothers
- レーベル: T Neck
- 価格: ¥ 842