Love Theme From Spartacus
今日も舞美さんの愛を得られずに一日が終わった。
舞美さんの腕に触れたい。その背中に触れたい。僕はとても寂しい。
今この瞬間、舞美さんは一人で寝ているだろう。彼女のしていることを想像
する内で最も高いであろうその確率要素が僕を少しだけ安心させる。
妄想の中で舞美さんの背中を撫でるその腕に僕は嫉妬し、絶望する。
多かれ少なかれ、それであれ、それでなかれ、僕と舞美さんは同じ時の中で
何かを失い続けている。彼女が美しくなればなるほど僕は悲しくなる。彼女に
近づけば近づくほど僕は悲しくなる。舞美さんは僕が彼女のことをずっと思い
続けてきたことなど知らないし、これから知ることもないだろう。僕は、その他
大勢のファンへ対するのと同じように僕に向けられた、舞美さんの愛と笑顔を
享受する。その笑顔を思い出しながら、僕はこんな風に君が好きなんだよ、と
心の中で語りかける。