ささやかだけれど、役に立つこと(誤用)
こんな僕でも、少しでも彼女の役に立つことができた。
彼女の生活に深く関わる呪いを、一時的にも取り除くことが
できた。彼女の役に立てたことがとても嬉しい。
彼女はそれを知らない。しかし、彼女の笑顔はいつまでも
変わらない。…こんなにも即物的な自分がそういうことを願
ってしまう時、もうこの世界からは抜けられないんだろうなぁ
と思う。彼女達とずっと一緒にいたいと思いつつ、その世界
から離れたいとも思っている。
最終的に、言葉にならない。僕はあの子の名前も呼べない。
言葉にならないから、僕は音楽を聴くしかない。心の中で
あの子の名前を呼びながら眠ることにする。