悪
めーぐるの背丈や肉付きや歯並びは昔付き合っていた女の子に似ている。
僕は当時、その子と結婚するだろうと思っていたが、そうはならなかった。
そうならなかったのは全て僕のせいで、そのことを考えると死にたくなる。
その子と別れてしばらく経って電話した時、その子はどこか誰か知らない男
と同棲していると言った。それからもう何年も経っているから、その男と結
婚して子供がいるか、どうかしているのだろう。
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泥酔の中で二つのイメージが重なり合い、混同する。
めーぐるが数年前に僕を振った。それまでの甘い半同棲生活。僕は泣く。
めーぐるの冷たい尻。それを温めようと僕は手を伸ばす。
現実に気づいたとき、そのまま死にたくなる。