廃人モード
廃人モード抜けきらず。
眠る以外の全てのことが億劫で仕方がない。このままでは舞美さんと
知り合うこともなく、ただ眠って一生を終えることになってしまう。
そんなのは嫌だ。…しかし、夢の中にキッズが出てくるのがまたたち
の悪いところで、夢の中の方が現実生活の100倍は面白くて快適だ。
従って僕は今日もまた一日中眠気に包まれるだろう。
時折隣に舞美さんの寝顔を想像し、手を伸ばしてみる。
あんなにもポジティブな舞美さんに、対極のネガの地に伏せる僕は
なんと声をかけたら良いだろう。いや、舞美さんが先に僕に声をかけ
るだろう。きっと今の僕には思いつかない、希望のニュアンスを含ん
だ、しかし平凡な言葉を。もしかしたらそれは、おはよう、という
単なる挨拶であるかも知れない。
舞美さん、おはよう…。とりあえず起きてみることにする。