儚い(Z)
今年最後のイベント。本当に行って良かった。
オカールが泣いた時、僕らはどこかでとても強く通じあうことができた。
この三ヵ月間は、℃-uteとファンとの、初めての混じりっ気ない交流の時間
だったのだ。その三ヵ月間、特にオカールとまいまいは、その凶暴さを剥き
出しにしてぶつかってきたし、僕らはそれを心から笑った。
ともすればまいまいの四次元空間的発言に飲み込まれそうになる会場を、め
ーぐるが危なげながらも必死に調整(その必死さが最高だった)、しかしこれま
た別の不思議次元にいるサッキーや梅さんの発言によって会場は幸せな混沌
に包まれる。しかしその混沌も、アイリーンが模範的な振る舞いでまずモデ
ルを示すからこそで、舞美さんが上品に微笑みながら素朴な疑問を打ち出す
からこそで、なにか幸せの無限連鎖的なものがそこにあった。
ハローに縁もゆかりもない司会者さえも、その幸せな空間に呆れ、テレビ的
、イベント的な区切りをぼやかしているように感じた。
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オカールは持てるボキャブラリーの全てを用いて物事を説明しようとし、呼
吸を荒くした。心臓の音まで聴こえてきそうな感じがした。全てが本気過ぎ
て、剥き出し過ぎて、悲しくなった。
僕の、感情の死に絶えた日常生活にオカールがいてくれたら、と想像する。
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それが恋なのか、恋ではないのか分からないけど、オカールのことを大切に
思う。このまままいまいと仲良く、いつまでもバカなことを喋り続けて欲し
いと思っている。はしゃぎ過ぎて隣の梅さんに注意されたりする、そんなオ
カールをまた見たいと思っている。
そんな風に、イベントの別れで涙するのはむしろ僕の方であるべきだったの
に、オカールが泣いてしまった。オカールがこの三ヵ月間をそんな風に感じ
てくれていたことに、僕はどうしようもなくなった。泣き出したくなった。
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そして流れ出す「わっきゃない(Z)」。これ以上のハッピーエンドがあるものか。
僕はこの曲が一番好きだと思った。