クレゾールの魔法
「クレゾールの魔法」を聴きながらMKのスナック街を歩くこと
ほど寂しいことはない。榊原くんに貸してもらった高樹兄さんの
ソロアルバム…。
歌詞を聴いている内にリトル・ホスピタルのめーぐるが思い起こ
され、どうしようもない気持ちになる。めーぐると同じ病気にな
り、同じ病室で同じ時間を過ごす。めーぐるの心臓の鼓動に耳を
澄ます。同じ物質を血に流し込みながら、会話をする。
スリッパのまま踊るめーぐる。
リピートする内に歌詞の中にめーぐるがかたちを取り始め、僕は
そのかたちに触れたがる。触れたいと思う心が、更に仔細にめー
ぐるをかたちづくっていく。
寒さのまま、そのまま倒れ込んでめーぐるの夢を見たくなる。