Managua
頭痛。眠れず。
夜中に独り部屋で聴くCandeiasのもの哀しさよ…。
寂しい。舞美さんに会って音楽の話をしたい。
一緒に音楽を聴くだけでもいい。側にいるだけでいい。
とにかく寂しくて寂しくてどうにかなってしまいそうだ。
この異常な寂しさが永遠に続くのではないかと想像すると、とても怖くなる。
舞美さんが、みんながある日どこかに行ってしまったら僕はどうすればいい
んだ…。そんなループが延々と続き、まるで廃人のようだ、と思う。
□
双眼鏡越しに僕は舞美さんと見つめあったような錯覚を覚えた。
錯覚であることが分かっていても僕は目を逸らしてしまった。土曜日のイベ
ントも何も言えず終わるような気がする。舞美さんに対する恋愛感情そのも
のが罪悪であるかのように僕は脅えだす。
文化祭クイズコーナーのEチームは加護ちゃんと舞美さんとオカールだった。
加護ちゃんと舞美さんがアーチを作り、それをオカールが満面の笑みでくぐ
った。オカールが笑顔でいる内には、世の中に悪いことなど起こらないよう
に思える。加護ちゃんはオカールと舞美さんのことを可愛く思っているのだ
ろう。毎回、クイズの答えを優しく2人に問いかけるようにして相談してい
た。僕は哀しいような、でも優しい、不思議な気持ちになった。
目を閉じて思い出すその光景には、ある種の永遠性を感じる。
しかし、それと同時にまた虚無がやって来て僕の肩を叩く。
僕はもっと強く神経を保たなければならない。意識しなければならない。
もうすぐ朝になる。返事をしてくれる人は誰も居ない。
僕は舞美さんに語りかける。