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17
2005

しみハムの声

CATEGORYしみハム
僕の隣にはしみハムがいる。
僕は知らぬ間に相当酒を飲んでしまって、もう、何がなんだか分からないでいる。
しみハムは僕を呆れた表情で見下ろしていて、しかしその表情は僕をこの上なく
安心させる。「も~~~、しっかりして」としみハムは言う。

僕は返事の代わりに意味不明なうめき声を上げてしみハムに抱きつく。
しみハムは「ちょっと、やめて」と怒って言う。しかし、抱きしめたままお互いの
耳元に言葉を交わすうち、しみハムの緊張は静かに消えていく。



そして、いつもの心地よい時間が訪れる。

しみハムの眉毛が、だらーんと気持ちよさそうに見える。僕は人差し指でそれを
撫でる。彼女の眉毛も僕の人差し指を感じている。僕らはお互いの感触と反応を
同時に感じ取っている。

普段は堅い筋肉が、とてもリラックスして伸びている。
柔らかい皮膚と脂肪の下にある、しっかりとした筋肉を、僕はその繊維にそって
ゆっくりと撫でる。微かな収縮を感じる度、瞼を軽く開けて目を合わせ、微笑む。
僕らは何かを確認しているのだろうけど、それが何かはよく分からない。


次第に皮膚感覚も薄くなっていって、彼女の吐息を胸に感じる。Tシャツは湿り、
しかし僕はそれに安心を感じる。もう、眠りはすぐそこまでやってきている。

彼女の背骨の感触を確かめる。
頭の奥で白い光が大きくなっていく。僕はもう何もいらないと思う。
僕は何か寝言を言う。彼女の身体はまたそれに反応する。意識が溶け合う。

もう名前さえいらない。

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