Head
7年振りに床屋に行った。
床屋に行かないで髪をどうしていたか?
自分で切ったり、人に切ったりしてもらったり(加護ヘッド含む)していた。
お金がもったいないという理由で…。だって普段誰とも会やしないし…。
その内電動のバリカンまで買い込み…。夏は坊主が一番楽だと思うように
なり……。冬はボサボサでも帽子被ってればいいや、と思うようになり…。
こんなのは友理ちゃんに嫌われてしまうね。一説では164cmに達したと
いう友理ちゃん…。
□
小学生から大学生まで通っていた床屋(改装して別の床屋になっていた)へ
行った。昔は何人もスタッフがいたけど、もう一人だけでやっているみたい
だ。最近の若い子はすぐにやめてしまうらしい。7年ぶりに見つめる、懐か
しい鏡に映った自分の顔は不思議だった。昔から大きかった顔が太って、更
に大きく見える。醜さに不快感を感じるより前に、その顔が自分であること
が、なんだか不思議だった。何かの入れものが自分を真似て動いているよう
な気がした。なんだか悲しいような気持ちになったが、店主と会話をしてい
る内にその感覚はすっと消えていった。
床屋の内装は、小学校の頃からずっとそのままで、飾ってある絵も、流れて
いるFMも全てがあの頃のままだった。違うのは、雨が降っていて、店内には
僕と店主の二人だけだと言うことだ。僕の床屋の記憶には、晴れた日しかない。
□
連日で飲み続けたせいか、体調が思わしくない。
流石に、色々生活を変えなくてはいけない気がする。ある程度規則正しい生活
の中に自分を放り込まなければ、僕は同じ事を繰り返すだけだろう。この肝臓
の腫れを抱えたまま。正直な所、この「全く同じ繰り返し」には飽き飽きして
きた。心は痩せ細り、枯れていくばかりで、ただ空虚な風ばかりが吹いている。
記憶の障害は激しくなり、自分自身というものに不安を覚え始め、異常なスピ
ードで経過していく時間の中で僕は絶望を深めていく。それでも音楽はただ
素晴らしく、僕が好きな女の子はキッズ以外に見あたらない。いや、しかし、
キッズのことさえも考えられない空虚な状態に陥ることは度々で、そんな状態
の時は全ての思考が内在的なものに向き始め、自分の欠点や醜さしか目に映ら
なくなる。そして、僕はそんな状態から抜け出さなくてはならない。
僕は、友理ちゃんのような希望を持たなくてはならない。
僕は彼女の持つ希望に対して強く惹かれている。萌えさえも及ばぬ地獄の中か
ら、底から見えるのは彼女の希望だけだ。「妄想」と人は言うけれど、その希
望を信じるところで、人と人は強くつながっているのだと思う。
その、自分の中でなにかを信じる瞬間、なにかを超える瞬間はとても大切な
ことだと思う。
床屋に行かないで髪をどうしていたか?
自分で切ったり、人に切ったりしてもらったり(加護ヘッド含む)していた。
お金がもったいないという理由で…。だって普段誰とも会やしないし…。
その内電動のバリカンまで買い込み…。夏は坊主が一番楽だと思うように
なり……。冬はボサボサでも帽子被ってればいいや、と思うようになり…。
こんなのは友理ちゃんに嫌われてしまうね。一説では164cmに達したと
いう友理ちゃん…。
□
小学生から大学生まで通っていた床屋(改装して別の床屋になっていた)へ
行った。昔は何人もスタッフがいたけど、もう一人だけでやっているみたい
だ。最近の若い子はすぐにやめてしまうらしい。7年ぶりに見つめる、懐か
しい鏡に映った自分の顔は不思議だった。昔から大きかった顔が太って、更
に大きく見える。醜さに不快感を感じるより前に、その顔が自分であること
が、なんだか不思議だった。何かの入れものが自分を真似て動いているよう
な気がした。なんだか悲しいような気持ちになったが、店主と会話をしてい
る内にその感覚はすっと消えていった。
床屋の内装は、小学校の頃からずっとそのままで、飾ってある絵も、流れて
いるFMも全てがあの頃のままだった。違うのは、雨が降っていて、店内には
僕と店主の二人だけだと言うことだ。僕の床屋の記憶には、晴れた日しかない。
□
連日で飲み続けたせいか、体調が思わしくない。
流石に、色々生活を変えなくてはいけない気がする。ある程度規則正しい生活
の中に自分を放り込まなければ、僕は同じ事を繰り返すだけだろう。この肝臓
の腫れを抱えたまま。正直な所、この「全く同じ繰り返し」には飽き飽きして
きた。心は痩せ細り、枯れていくばかりで、ただ空虚な風ばかりが吹いている。
記憶の障害は激しくなり、自分自身というものに不安を覚え始め、異常なスピ
ードで経過していく時間の中で僕は絶望を深めていく。それでも音楽はただ
素晴らしく、僕が好きな女の子はキッズ以外に見あたらない。いや、しかし、
キッズのことさえも考えられない空虚な状態に陥ることは度々で、そんな状態
の時は全ての思考が内在的なものに向き始め、自分の欠点や醜さしか目に映ら
なくなる。そして、僕はそんな状態から抜け出さなくてはならない。
僕は、友理ちゃんのような希望を持たなくてはならない。
僕は彼女の持つ希望に対して強く惹かれている。萌えさえも及ばぬ地獄の中か
ら、底から見えるのは彼女の希望だけだ。「妄想」と人は言うけれど、その希
望を信じるところで、人と人は強くつながっているのだと思う。
その、自分の中でなにかを信じる瞬間、なにかを超える瞬間はとても大切な
ことだと思う。