素敵じゃないか
泥酔しながら見たスポフェスでの舞美さんの勇姿。
そして、翌日の朝に必ず思う雅ちゃんと雅ちゃんのママのこと。
飲み過ぎた感もありながら、とても楽しい酒だった。誘われれば
今日も行くつもりで。独りでいてもこの多幸感はなんだ。
Sさんは僕が飾っている梨沙子の写真を「いい写真だね」と言って
くれた。僕もこの梨沙子の表情がとても気に入っている。
そのSさんから「キッズ15人に告白されたらどうするの?」との質問。
そんなことある訳ないのに、真剣にその光景を想像する。
「友理ちゃん」と答えた時の舞美さんの表情。
「舞美さん」と答えた時の表情。
雅ちゃんの表情。想像もできない、僕を好いてくれている梨沙子の
表情。桃子の表情。茉麻の表情。しみハムの表情……。
僕は死ぬ思いで「友理ちゃんです」と答え、結婚生活を想像した。
そして子どものことを考えた。サッキーの世界地図。あのイマジネー
ションは素晴らしい。でも、サッキーは友理ちゃんと同い年なんだよな、
キュフフッ…!(キチガイ)ああ、でも、でも、舞美さん………。
□
舞美さんの心に悪意というものなどあるのだろうか。いや、無い。
無いと思うから僕はこういうことを書いているのだ……。
久しぶりにマルコス・ヴァーリのワルツを聴く。
舞美さんは、この甘い感覚を感じるだろうか。甘い恋の感覚を。
独りになって随分経つけど、恋人は至上の存在だと改めて思う。
"Ele E Ela"のバック。ヴァーリはアナ・マリアとポルトガル語で語ら
っている。キスをする音がする。道端で見る下品なそれなどでは決し
てなく。ヴァーリとアナ・マリアは本当に愛し合っていたんだと思う。
舞美さんが誰かと愛し合うことを思うと、とても苦しい。
これから倒れ込む布団の枕に、舞美さんの髪の匂いを想像する。
舞美さんの温もりを、僕は一生感じることは出来ないのだろうか。
だとすれば、それはひどく空虚な人生であるように感じられる。
僕は舞美さんにラブレターでも書くべきなのだろうか。
舞美さんのことが好きだ、と伝えるべきなのだろうか。一介のファン
レターとして処理されるであろうそれは、やはりごみくずのような
ものなのだろうか。そもそも僕はそんなものが書けるのだろうか。
僕が過去書いたそれは、自分をさらけ出したそれは、今思い返すと
酷く偏執的で、妄想に満ち、独善的で、勝手に自己完結している。
そんなものが出来上がったとして、それが現実的にプラスの効果を
もたらすとはとても思えない。舞美さんに嫌われるだけのような気が
する。じゃあ、どうしたらいいんだろう……。
□
もう訳が分からなくなって、僕は泣いている。
部屋は沈黙し、音楽だけが温かい。頬を伝う涙は冷たい。
舞美さん、好きです。好きなんです。
□
音楽は尽きることなく、溢れ出る感情を制御できない。
ブルース・ジョンストン、"Deirdre"。ビーチ・ボーイズ。
この瞬間を舞美さんと共有したい。舞美さん、舞美さん!
そして、翌日の朝に必ず思う雅ちゃんと雅ちゃんのママのこと。
飲み過ぎた感もありながら、とても楽しい酒だった。誘われれば
今日も行くつもりで。独りでいてもこの多幸感はなんだ。
Sさんは僕が飾っている梨沙子の写真を「いい写真だね」と言って
くれた。僕もこの梨沙子の表情がとても気に入っている。
そのSさんから「キッズ15人に告白されたらどうするの?」との質問。
そんなことある訳ないのに、真剣にその光景を想像する。
「友理ちゃん」と答えた時の舞美さんの表情。
「舞美さん」と答えた時の表情。
雅ちゃんの表情。想像もできない、僕を好いてくれている梨沙子の
表情。桃子の表情。茉麻の表情。しみハムの表情……。
僕は死ぬ思いで「友理ちゃんです」と答え、結婚生活を想像した。
そして子どものことを考えた。サッキーの世界地図。あのイマジネー
ションは素晴らしい。でも、サッキーは友理ちゃんと同い年なんだよな、
キュフフッ…!(キチガイ)ああ、でも、でも、舞美さん………。
□
舞美さんの心に悪意というものなどあるのだろうか。いや、無い。
無いと思うから僕はこういうことを書いているのだ……。
久しぶりにマルコス・ヴァーリのワルツを聴く。
舞美さんは、この甘い感覚を感じるだろうか。甘い恋の感覚を。
独りになって随分経つけど、恋人は至上の存在だと改めて思う。
"Ele E Ela"のバック。ヴァーリはアナ・マリアとポルトガル語で語ら
っている。キスをする音がする。道端で見る下品なそれなどでは決し
てなく。ヴァーリとアナ・マリアは本当に愛し合っていたんだと思う。
舞美さんが誰かと愛し合うことを思うと、とても苦しい。
これから倒れ込む布団の枕に、舞美さんの髪の匂いを想像する。
舞美さんの温もりを、僕は一生感じることは出来ないのだろうか。
だとすれば、それはひどく空虚な人生であるように感じられる。
僕は舞美さんにラブレターでも書くべきなのだろうか。
舞美さんのことが好きだ、と伝えるべきなのだろうか。一介のファン
レターとして処理されるであろうそれは、やはりごみくずのような
ものなのだろうか。そもそも僕はそんなものが書けるのだろうか。
僕が過去書いたそれは、自分をさらけ出したそれは、今思い返すと
酷く偏執的で、妄想に満ち、独善的で、勝手に自己完結している。
そんなものが出来上がったとして、それが現実的にプラスの効果を
もたらすとはとても思えない。舞美さんに嫌われるだけのような気が
する。じゃあ、どうしたらいいんだろう……。
□
もう訳が分からなくなって、僕は泣いている。
部屋は沈黙し、音楽だけが温かい。頬を伝う涙は冷たい。
舞美さん、好きです。好きなんです。
□
音楽は尽きることなく、溢れ出る感情を制御できない。
ブルース・ジョンストン、"Deirdre"。ビーチ・ボーイズ。
この瞬間を舞美さんと共有したい。舞美さん、舞美さん!