爆音後
なんだかよく分からなくなって駅を降りて歩いたら、
工事現場の職人のおじさんが猫にえさをやっていて、その猫のしっぽの
動き方を見ていたら、いきなり僕は、それは茉麻だと思った。とても大きい
猫だった。おじさんと猫はとっても仲良さそうに見えて、羨ましいけど、僕は
一人で帰ってきた。ラジオでにゃーにゃー言ってた茉麻のことを思い出す。
梨沙子に慕われる、茉麻の母のような温かさを想像する。猫。
梨沙子が桃子のパンに鼻を付けたのだって、それは仲間意識の延長で
あるのに違いなくて、全く見ず知らずの人がパンを買って帰る所を見て、
鼻を付けて匂いを嗅ごうとは梨沙子は思わないだろう。そうなんだよ、絶対。たぶん。
茉麻に懐いてる梨沙子と、それに答えようとする茉麻の図は、なんか永遠な気がする。
「わたしは、梨沙子をずっと守るんだにゃー」って声が聞こえてくるような気がする。
そんな荒唐無稽な妄想を支持する華麗な猫の尻尾。
「私は、茉麻だにゃー」
工事現場の職人のおじさんが猫にえさをやっていて、その猫のしっぽの
動き方を見ていたら、いきなり僕は、それは茉麻だと思った。とても大きい
猫だった。おじさんと猫はとっても仲良さそうに見えて、羨ましいけど、僕は
一人で帰ってきた。ラジオでにゃーにゃー言ってた茉麻のことを思い出す。
梨沙子に慕われる、茉麻の母のような温かさを想像する。猫。
梨沙子が桃子のパンに鼻を付けたのだって、それは仲間意識の延長で
あるのに違いなくて、全く見ず知らずの人がパンを買って帰る所を見て、
鼻を付けて匂いを嗅ごうとは梨沙子は思わないだろう。そうなんだよ、絶対。たぶん。
茉麻に懐いてる梨沙子と、それに答えようとする茉麻の図は、なんか永遠な気がする。
「わたしは、梨沙子をずっと守るんだにゃー」って声が聞こえてくるような気がする。
そんな荒唐無稽な妄想を支持する華麗な猫の尻尾。
「私は、茉麻だにゃー」