FC2ブログ
12
2004

香りと影

CATEGORY友理ちゃん

丁度今まで この場所には
あの人の居た気配が

密室の恋 かぐわしさに
立ちくらんだエレベーター

残り香に恋をした男の愚かさよ



冨田ラボ1stに入っているキリンジの「香りと影」。
飽きっぽい僕も、この高樹兄さんの都会的な歌詞と洗練された
サウンドにはすっかり参ってしまって、街に出る時は必ず2回は
再生している。もっとも、初めて聴いたのがいつなのかは忘れて
しまったのだけど。

「香りと影」でサイト内を検索してみると、二件のエントリーが引っ
かかり、一件はりかっちの夢と、二件目にはこの曲を聴いている
時は圭織のことを考える…というようなことが書いてあった。
今は、僕はこの曲を聴きながら友理ちゃんのことを考えている。
友理ちゃんが小学生だということも忘れ、曲を聴きながらひたす
ら彼女の上品な微笑みや、ラジオでの沈黙や、ダンス・レッスン
でいつも身に付けているフレアーしたパンツと、その美しい脚線
について考える。

友理ちゃんと握手した時のことを思い出そうとするけど、なぜか
全然うまく思い出せない。たぶん、僕はその時、今ほど友理ちゃ
んが好きではなかったからだろう。でも、新曲のダンスで、手を
ひらひらとさせて踊る友理ちゃんを想像するだけで、僕はもう
夢見心地から抜け出せないでいる。





でも僕は、なかなか友理ちゃんに感情を解放できないでいる。
したとしても、それはいつもの泥酔時であって、まだ意識の残
っているこの状態では、なかなかそれができない。

僕は脅えている。
僕は友理ちゃんにとって訳の分からない大人なのではないか、
と言うことに。どうしようもなく不審で気持ちの悪い男なのでは
ないかと言うことに。友理ちゃんに嫌われてしまう異形なのでは
ないかと言うことに。いや、そんなことは、もう当の昔から分かっ
ていたことだし、ただ自分が弱気になっているだけなのかも知
れない。しかし、妄想の世界で弱気になっててどうするんだ…?





もしかすると、僕はまだ現実としてそれを諦め切れていないの
かも知れない。色々なことがあって、結局この世界でも打ちのめ
された。暴力的な現実の論理はここにもやって来た。僕は今まで
に感じたことの無い程の空虚さと不安を感じた。

ある物語が崩壊しようとしていて、ある物語が産まれようとしてい
る。あれ程胸を焦がした思いは、殆ど全て消え去ってしまった。
僕は、それにとても大きな罪悪感を感じる。しかし、自分の気持ち
を変えられないことも分かっている。結局、僕みたいな中途半端な
人間はその狭間でずっと悩み続けることしかできないのだろう。

だけど、その不安定な場所で友理ちゃんのことが好きだということ
が今は一番強くて。それを信じることでしか不安を抑えることができ
ない。どうしようもない。