むすんでひらいて
僕の輝かしい日直遍歴(意味不明)。
村田→加護ちゃん→りかっち→柴ちゃん→なっち。
□
なっちと日直かぁ…。
この夢のハロプロ学園で、僕はまず加護ちゃんやよっすぃーやまりっぺと
日直になって、放課後いちゃつくことを想定しており、なっちにはどっち
かというと、ハロプロ保育園的シチュエーションで、死ぬ程甘えたいと言う
願望が強いのだが、とにかく今日は、なっちとこの「ハロプロ学園」で日直
になってしまった。
元々加護が好きな僕は、なっち、安倍さんとは全く違うコミュニティに属し
ており、何を話して良いのかも良く分からないのだが…。
「安倍さん、じゃあ僕が掃除するから、日誌を…」
「うん」
僕は黙々と黒板を綺麗にしたり、机の位置を整理したりし、
安倍さんは日誌に向かってひたすらボールペンをぶっつけていた。
そんなに書くことがあるのか、と僕が驚いてしまうほど。
僕は黒板を消しながら、クラスメイトのよっすぃーの忘れていったラジカセに、
ダンカン・ブラウンの"Give me take you"をセットし、再生した。
…でも、安倍さんがこんな音楽が好きなはずがない。安倍さんはモニ組だか何
組だかにいる男子の好きな、ボンジョビだか、なんだかに憧れているのだ。
…いや、安倍さんと言うのは止めよう。普段僕は(心の中でだけど)彼女のことを
なっちと呼んでいるんだし……。じゃあなんて呼んだら良いんだ…。
なっち…。なっち………?
□
「……ねえ、なっち。僕は黒板を消すためだけに生きて居るんじゃないんだよ。
そうだな…なんの為に生きているかと言えば、そんなのは正直分からないな。
でも僕はさ、例えば独りで酔った時に、眠くなった時に、たまにそのまま目が
覚めなければ良いな、と思う時があるんだけどさ。
例えば、なっちが隣で寝ていてくれたら、そのまま目が覚めないでも良いと思う。
でも正直言うと、僕はなっちで無くても、隣にいてくれるなら多分誰でも良いの
かも知れない。加護ちゃんでも、よっすぃーでも、まりっぺでも…。
そういうのは最悪だって自分でも分かってるんだけど、そういうのがなんか、
いつまで経っても治りそうにない。死ぬまで治りそうにない。
前の彼女には着信拒否されるし、ほんと最低の人間なんだろうな、俺って…。
結局、そういう直接的な欲望しか僕には無いんだろうな……。
だったら、夢の中でそのままなっちと眠り続けた方良い…とか思っちゃう。
前と同じ事を繰り返すんなら…。初めて信じたものがぶっ壊れるのをまた
見るんなら…。そういうのってダメなのかな。やっぱ、ダメなのかな……」
「……………」
□
そういう考えを安倍さんに(失礼ながら、できればまりっぺに)、
ひっぱたいて否定されたい。否定して欲しい。
そして、ノックアウトされてそのまま永遠に眠りたい……
って結局同じじゃねえか。ああ、仕事行きたくない。